- レビュー
- 2015.09.25
すてきな三人組
少し前の話ですが、夏に帰省した際、友人の家を訪問しました。
最近引っ越したばかりという新居のリビングには3歳になる子供に読んであげる絵本がたくさん置いてありました。
その中で、ふと目にとまったのがこちらの本【すてきな三人組】です。
見覚えのある表紙でした。そして思い出しました。
「あ、これ、自分が小さかった頃に読んでもらって、とっても好きだった本だ」と。
しかし、そこまでは思い出したものの、肝心の中身はサッパリ思い出せません。
しばらく続いていた会話が途切れたとたん、すぐに本を手にとり開きました。
そして、その内容に驚きました。
内容は大体こんな感じです。
①悪者の泥棒3人組が登場。特技である強奪の技を紹介。
人を脅してお金を巻き上げるので泥棒というより強盗です。で、お金持ちから奪っているのですが、被害にあっているお金持ちは、決して悪者ではなさそう。
②ある晩、強盗しようと思って馬車を止めると女の子が一人でのっている。
その女の子は、みなしごでこれから意地の悪いおばさんに引き取られていく女の子だと説明。
お金の代わりに女の子を住処に連れて帰る。女の子も、おばさんのところにいくより、泥棒についていった方が面白そうだと快諾してついていく。
→これ、意地悪なおばさんのところに連れていかれる途中という設定の説明があるけど、一般的に考えたら誘拐です。
③住み家に到着。女の子がいままで盗んだお金や宝物をみて、何に使うか尋ねる。
本人たちは使い方を全く考えていなかったという事に気が付く。
→なんのために強盗していたんでしょ?
④女の子があまりにもかわいいので、いままでためたお金を使ってお城を買って、国中からみなしごを集めて、みんなを養って、いつしか3人組は尊敬される。
という話です。
どうですか?この話。これ、実際の社会で起きていたら、どうなりますか?感動や尊敬を生むんでしょうか?
昔はどう思ったのか思い出せませんでしたが、今読むと、突っ込むところがたくさんあるな~と思いました。
読み終わって気持ちが良いと思えなかったのは、大人になってしまったからでしょうか?
ただ、一番感動したのは 巻末に目を止めた時です。
初版が1969年で 2004年の時点で155版
なんて息の長い本なのだろうと。
中身はともかく、その息の長さにびっくりしました。
【結論】
昔とは感じることが違ってきました。
この記事を書いたライター
- 代表取締役 福田 大輔