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レビュー
2015.08.17

「はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術」(福田版)

この本を読むきっかけとなったのは、かつての同僚で時を同じくして起業した友人が『会社をやるなら始める前に読んだほうが良い』と以前から勧めてもらっていたからです。

彼はプライベートでも仲良くさせてもらっているのですが、仕事に対する考え方や目標、価値観などは自分とは大きく異なっている(と思っている)ため、以前からこの本を読んだほうが良いという話になるたび、「考え方が違うし、あまり参考にはならないだろうな」と決めつけ、本屋へ行っても気にとめることもなかったのですが、あまりにもよく彼が口にするのでタイトルだけはしっかり覚えていました。

最近、働くことについての考え方とか、会社のあり方、会社としての目標と個人としての目標について考え方を改めなければいけないと思うことが続いたため、
思い切って読んでみようと思いAmazonへ向かいました。

問題を抱えている経営者を、コンサルタントが事例を出しながらその問題を解決する方法、その経営者(読者)に必要なことを教えていくという形式で進められていくのですが、本の中に登場する問題を抱えてるという経営者は、今の自分、かつての自分に重なる部分も多く、読んでいてドキドキしてしまいました。

心の隅でなんとなく感じていたことが文字になっていたので、改めて今の自分の抱える問題点が把握できたのと、参考にすべき解決方法や心の持ち方は非常に参考になると思っています。

以下、特に意識した内容のまとめです
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■起業家には調和の取れない3つの人格がある

起業家(変化を好む理想主義者)
マネージャー(管理が得意な現実主義者)
職人(手に職を持った個人主義者)

●立上げ直後
すべての事を自分でこなす職人の時代

●忙しくなる
忙しくなってはじめて人を雇いマネージャーとなる

●成長の壁
コントロールを失う
事業を縮小して幼年期へ戻る

●成熟期
ここまで来れる会社はそう多くないみたいですが・・・
ここでは職人から起業家の視点に移行しなければいけない。

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自分の中にこういった人格があるとは思わなかったです。
でも、読んで納得しました。確かに比率はバラバラですが、この3つ全てあります。

今は完全に職人の時代ですが、この状態を把握できたことは良かったです。

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■事業の試作モデルを作る

働くうえでのルールをつくる。
このルールがうまく作れるかどうかで、自身や働いてくれる人の働きやすさが変わる。最終的には会社がうまくいくかどうかここで決まる。

●事業の試作モデルに必要なルールは6つ

1.会社に関係する人すべてに いつも期待以上の価値を提供する

2.必要最低限の能力でもうまく経営できる

3.秩序立てて組織が運営される

4.従業員の仕事内容はすべてマニュアル化されている

5.顧客に対して安定したサービスが提供されている

6.建物や設備、制服についてのルールも定められている

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これも文章にしたことでよく理解できました。今の当社にも必要なことなんですね。
3.とか4.とか6.はまだ先のことでいいのかと思っているのですが、この先成長していくためにも、今のうちから考えていかないといけないのですね。

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本の後半はページは組織作り、組織運営、仕組みづくりのより具体的な解説です。
僕自身まだ実践できていませんが、会社運営のコツをより細かく把握したい方にはお勧めの内容となっております。

個人的には現状で抱える問題点をより明確にできたことと、問題を解決するためのヒントを得られたことがありがたかったです。

そして、上のまとめには書きませんでしたが、【期待を裏切らないこと=誠実さというモノサシをもつ】 という章がありまして、

自分は拡大解釈しているのかもしれませんが、すごく良い一文だと思いました。

クライアントに対してだけでなく、関係してくれる人すべて、何をやるにしても、すべてはこの言葉の上に活動しなくてはいけませんよね。
心に強く刻もうと思っております。

で、非常に良い本だと思いましたので、佐藤君にも勧めました。
彼がどんな感想を書くか 非常に興味があります。

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この記事を書いたライター

代表取締役 福田 大輔

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