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学びごと
2022.01.19

Cookieとは?改正個人情報保護法で起こる問題と対応

Cookie(クッキー)とは、アクセスしたWebサイトによって生成されるファイルです。Webサイトに訪れたユーザー情報を一時的に保存しておくことができます。

最近Webサイトを閲覧しようとしたら「Cookieに関する同意」のようなポップアップが出てきた経験がある方も多いのではないでしょうか。
そして昨今、このCookieが個人情報保護の関連で問題視されています

2022年に施行される改正個人情報保護法ではCookieに関する規制が明確になるため、Web担当者は施策を講じる必要もでてくるでしょう。

今回はそのCookieの問題について、仕組みから、それに付随するWeb上の影響、今後の展開についてまでを詳しく解説していきます。

Cookieが利用される場面

例えば以下のようなケースはCookieの機能を利用しています。

・なにかのサービスにログインする際、ログイン情報を保存しておくと二回目は入力しなくて済む
・ショッピングサイトでカゴに入れた商品が、ブラウザを閉じても保持されている
・気になって調べた商品やサービスが、違うサイトやSNSを閲覧してると広告として出てくる

Cookieがあることで使用するユーザー情報を保持し、二度手間を減らすような仕組みを提供することが可能になります。
このようなWebサイトの利便性を向上させるためにCookieは開発されました。

Cookieの種類

Cookieには以下の2つの種類があります。

・ファーストパーティCookie
・サードパーティCookie

それぞれの特徴は以下の通りです。

ファーストパーティCookie

アクセスしているWebサイトのドメインが発行するCookieです。

ファーストパーティCookieは現在閲覧中のサイトにのみ適用されます。
ログイン情報の履歴などがこれに当たります。

サードパーティCookie

アクセスしているWebサイト以外のドメインが発行するCookieです。

サードパーティCookieはページ表示されているコンテンツの一部(広告・画像など)の配信事業者のドメインから発行されるものです。

閲覧中のサイト以外でも機能するため、以前調べた商品・サービスなどが不意にネットサーフィン中の広告の一部として出てきたりします。
そしてこの広告は「リターゲティング広告」と呼ばれおり、広告配信設定にはCookieの機能が必要です。

Cookieによって起こる問題

Cookieを使用する際の注意点として、個人情報の問題があります。
主に問題となっているのはサードパーティCookieです

例えばリターゲティング広告で使用するサードパーティCookieは、ユーザーを「追跡」する機能をもっています。

このサードパーティCookieは今まで、個人を識別できる情報として規制はされていませんでした。

しかし2022年に施行予定の「改正個人情報保護法」では、このサードパーティCookieについて「他の情報に紐づけると個人を識別できる情報」に該当するとしています。

参考:個人情報の保護に関する法律第1章第2条1項

これはサイトに訪れたユーザーの同意を得ずに、Cookie情報に基づいた関連広告の配信などをすると、個人情報保護法に触れるという意味です。

リターゲティング広告が受ける影響

前述したように、今回のサードパーティCookieの扱いによる規制で影響を受けやすいのは「リターゲティング広告」です。

すでにAppleのSafariブラウザでは、2020年3月にデフォルトでCookieをブロックするアップデートが実施されています。

シェア率トップのGoogleのChromeブラウザでは、2023年中に段階的にサードパーティCookie機能を廃止する見込みとの発表がありました。

サードパーティCookieが使えない場合「リターゲティング広告」は機能しなくなります。

またサードパーティCookieが廃止されなくとも、2022年4月には「改正個人情報保護法」が施行される予定です。
そのため、ユーザーがCookieの取り扱いに同意しない限り、このようなサードパーティCookieの機能を使うことは認められないと言えます。

Cookieに関するWebサイト上の対応

上記理由よりサードパーティーCookieを利用する場合は特に、Webサイトを訪問した際のCookie機能を使用することへの同意が必要となってきます。

これにより、最近ではページを開くとポップアップで「Cookieに関する同意」が出てくるWebサイトも増えてきているということです。

まとめ

SafariブラウザではすでにデフォルトでサードパーティCookieが機能がオフになっています。
そしてChromeブラウザでも2023年中に同様のアップデートがある予定です。

これらのことを踏まえると、将来的にはCookie機能が完全に廃止される可能性が高いです。
その背景で、Cookieに頼らないリターゲティング方法が開発されることも期待されます。

しかし時代の流れ的には、そのような「個人」に依存しないマーケティング手法を考えることが最優先と言えるでしょう。

マーケティングの手法には、Webサイトの充実、それに伴うSEO対策、リスティング・ディスプレイ広告の配信、また時には紙の媒体を使う方が効果的な場合もあります。
そのような複合的なマーケティングを視野に入れることで、サイトの流入やコンバージョンの上昇も期待できるはずです。

弊社でもこれらのマーケティングは得意分野です。
Cookieに関する一連の対策に限らず、マーケティングでお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いたライター

ヨクスル株式会社

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